『ぼかし肥料』の作り方【米ぬか発酵ぼかし】は簡単に作れる!材料は3つだけ

野菜の有機栽培で欠かせないのが「ぼかし肥料」です。

そもそも「ぼかし肥料」とは何ぞや?
何ゆえ「ぼかし肥料」を使うのか?
「ぼかし肥料」のメリットとデメリットをふまえて、
「ぼかし肥料」のとっても簡単な作り方を説明します。

オイラのYoutube動画『次郎丸チャンネル』で分かりやすく
説明していますので、ぜひご覧ください。
チャンネル登録もよろしくお願いします。



「ぼかし肥料」とは?

「ぼかし肥料」
家庭菜園やベランダ菜園、コンテナ栽培で野菜を育てている方は
よく耳にする言葉ですよね。
化成肥料や有機肥料ならホームセンターで販売されていますが、
「ぼかし肥料」はごく稀にしか見かけません。
そもそも「ぼかし肥料」とはどんな肥料なのでしょうか?

ぼかし肥料は発酵肥料

ぼかし肥とは元材料に「米ぬか」や「もみがら」または「土」に発酵材料を混ぜ込み肥料にすることで、発酵材料を薄めて使用することから「ぼかし」と呼ばれています。

ポイントは「発酵」です。

ぼかし肥料のメリット

ぼかし肥料はそれ自体が微生物により発酵していますので、
有機肥料のように散布してから微生物の発生を待つ必要はありません。
炭素率の高い米ぬかを原料に使い醗酵させるので、
アミノ態で野菜が吸収してくれ成長を促進します。
つまり効き目が早くあらわれるのです。
さらに、
肥料として使うことにより、
微生物の発生が継続されて、
効き目も長く続くのです。

ぼかし肥料のデメリット

効き目が早くあらわれ過ぎます。
つまり、元肥にはあまり向いていません。
野菜の葉を茂らせる窒素成分を多く含んでいます。
野菜の成長が促進され過ぎて、
窒素過多になり、茎葉が茂りすぎ、
実がならない。
ということになります。
さらに、
保存に不向きです。
添加物や保存剤、薬品は一切使っていない天然肥料なので
使う量をあらかじめ決めておき、
必要な量を作り追肥として使うことをおすすめします。

ぼかし肥料の作り方

今回紹介する「ぼかし肥料」は米ぬかを主原料にする
いわゆる「米ぬかぼかし」と呼ばれるものです。

また機会があれば
『もみ殻ぼかし』『牛ふんぼかし』『鶏ふんぼかし』などの作り方も紹介したいと思います。

作る量は10リットルのバケツに保管でいる量で8リットル作ります。

使う材料は

◆米ぬか:約6.5リットル

◆天然油粕:約1リットル

◆牡蠣殻石灰:約0.5リットル

これらを水で混ぜ合わせますが、
発酵促進剤として、
1週間放置した「油粕の液肥」を使います。

この液体肥料の作り方は超簡単で
オイラのYoutube動画“液肥の作り方”を観てください。

超簡単にできる液体肥料=発酵促進剤ですが、
大きな難点があり、
1週間後に開封したとき
強烈で芳醇な酸味の異臭を発するのです。

オイラのように人里離れた菜園なら
自分さえ我慢できれば
特に問題はないのですが、

ベランダ菜園やコンテナ栽培など、
都会や庭先で野菜を育てている場合は
あまりおすすめできません。

油粕液肥の代用品がある

あなたのごく身近に油粕液肥の代用品はあります。

それは納豆

納豆は説明するまでもなく発酵食品の王様です。
納豆をぼかし肥料づくりの発酵促進剤につかうことは
きわめて有効なことなのです。

材料の混ぜ込み

動画でも説明していますが、

外で作業します、米ぬか・牡蠣殻石灰・油粕は粒子が小さく
風でとばされてしまいますので、
肥料づくりは天気のいい無風の日を選んでください。

①まず大きめのシート1m四方程度を広げます。

②米ぬか、牡蠣殻石灰、油粕をよく混ぜ合わせます

③油粕の液肥(約500cc)、または納豆(1パック)を混ぜ合わせます。

④水分が必要なので全体量の1割程度の水を加えます。

⑤これらをよく混ぜ合わせます。

⑥お団子を作ってモロモロと壊れるくらいで完成です。

★加水しすぎてべちょべちょにならないよに注意してください。

 

嫌気発酵させる

ぼかし肥料の発行のさせ方は
ビニール袋で密封し発酵させる嫌気発酵と
箱に入れ蓋はしない好気発酵がります。

今回は簡単で発酵期間が短い嫌気発酵での作り方を紹介します。

①前項で混ぜ合わせたぼかし肥料をビニール袋に入れます。

②それを保管用のバケツまたは段ボール箱にいれます。

③ビニールに入れた肥料は空気が入れないようグイグイっとおしつけ
ビニールの口をしっかりとめます。

冬季だと2週間から3週間
夏季だと1週間放置します。

発酵の確認

数日後、確認のため開封してみてください。
ぼかし肥料が温かくなっているはずです。
これは発酵がはじまっている印です。

何日たっても温度が上がっていなかたら、
残念ながら失敗です。
失敗の原因のほとんどは加水のし過ぎです。

しっぱいしても米ぬか堆肥として使えますので
野菜に与えて大丈夫ですが、
土に混ぜ込むのはやめてください。
雑菌が発生し野菜が病気にかかる原因になりかねません。
使うなら土の上に撒いてください。
空気に降れ紫外線が当たることで雑菌は増殖することなく
米ぬか・牡蠣殻石灰・油粕を蒔いたことになります。

発酵を止める

上記に期間が経過したら
ぼかし肥料を袋から出し
シートの上に広げ天日干しします。

発酵し過ぎると腐敗が起こり黒カビが発生します。
白カビは何の問題もありませんが黒カビは腐敗の証拠です。

まる1日天日干しますが、
ときどき混ぜ合わせ切り返しをしてください。

ぼかし肥料がサラサラになったら完成です。

追肥として使う

土を混ぜ込むぼかし肥料は元肥に使うことができますが、

今回紹介した米ぬかを主原料としたぼかし肥料は
追肥に使ってください。
土に混ぜ込まず
土の上に撒いてください。

土に混ぜ込むと万が一、再度発酵が始まった場合
野菜の根を腐敗させる恐れがあるためです。

まとめ

簡単にできる米ぬかを使った「ぼかし肥料」の作り方を紹介しました。
ベランダ菜園や庭先菜園、コンテナ菜園なら1リットル程度を作ると
一度で使い切ることができると思います。

発酵させているので効き目は早くあらわれます。
効果が分かりやすいのはミニ菜園で人気のプチトマトかな。
甘い実がたくさんつきますよ。

化学肥料を使いたくない方は是非一度
手作り「ぼかし肥料」づくりにチャレンジしてみてください。